ボイス下ごしらえプランを公開しました
Hz Productionでは、新サービスとして「ボイス下ごしらえプラン」を公開しました。
このプランは、音声作品やASMR、バイノーラル収録などで録音されたボイス音源を、本格的な編集や効果音制作の前に扱いやすい状態へ整えるサービスです。
「収録した音声の音量が小さい」
「音量を上げると音が割れてしまう」
「防音室で録ったのに、低い振動音が気になる」
「ノイズを消そうとすると、吐息や声の気持ちよさまで薄くなる」
「無音部分だけ急に静かになって、編集感が出てしまう」
こうした悩みを解決するための、声の下ごしらえプランです。
収録音声は、小さめに録ることがあります
音声収録では、音割れを防ぐために、少し小さめの音量で録ることがあります。
特にバイノーラル収録では、マイクと声の距離が近くなりやすく、吐息や大きめのセリフが急に入ったときに音が割れる可能性があります。
一度音が割れてしまうと、あとから完全に元通りにすることは難しくなります。
そのため、収録時点では少し余裕を持たせて録る判断が大切です。
ただし、小さめに録った音声は、そのままでは作品として聞きにくい場合があります。
声が遠く感じる。
小さいセリフが聞き取りにくい。
効果音や環境音を入れると、声が埋もれてしまう。
こうした問題を防ぐために、公開前の下ごしらえが必要になります。
音量は、ただ上げればいいわけではありません
収録音声が小さい場合、単純に全体の音量を上げればよいと思われるかもしれません。
しかし、音声には小さい部分と大きい部分があります。
小さな声に合わせて全体の音量を上げすぎると、大きな声や強い吐息の部分で音が割れてしまうことがあります。
そこで重要になるのが、ダイナミックレンジの調整です。
ダイナミックレンジとは、簡単に言えば「小さい音と大きい音の差」です。
この差が大きすぎると、小さい声が聞き取りにくくなったり、急に大きな音が出て驚いたりします。
反対に、無理に押さえ込みすぎると、声の自然さや息づかいが失われてしまいます。
ボイス下ごしらえプランでは、コンプレッサーなどのプラグインを適切に使い、声の自然さを残しながら音量感を整えます。
単に大きくするのではなく、作品の中で使いやすい声に整えることを重視しています。
防音室でも、振動は完全には防ぎきれません
防音室で収録していても、すべてのノイズを防げるわけではありません。
たとえば、建物の振動、空調、床や机を通じて入る低い音などは、収録音声に入り込むことがあります。
特に厄介なのが、低い帯域のノイズです。
この低音ノイズを単純にEQで削ろうとすると、ノイズだけでなく、声や吐息に含まれる心地よい低音感まで一緒に削れてしまうことがあります。
ASMRやバイノーラル音声では、この低音感がとても重要です。
吐息の近さ。
声の温度感。
耳元にいるような距離感。
これらは、低い帯域の成分にも支えられています。
そのため、低音ノイズの処理では、ただ削るのではなく、残すべき成分と抑えるべき成分を見極める必要があります。
ボイス下ごしらえプランでは、声や吐息の質感をできるだけ残しながら、不要な低域ノイズを整えます。
フロアノイズは、消すだけではなく整えるものです
収録音源には、声が入っていない部分にも小さなノイズが含まれていることがあります。
これをフロアノイズと呼びます。
フロアノイズが目立つと、声の間や無音部分で「サー」という音が気になり、作品全体の品質感が下がって聴こえることがあります。
ただし、フロアノイズは完全に消せばよいわけではありません。
強く処理しすぎると、声の余韻が不自然に切れたり、無音部分だけ急に静かになったりして、かえって編集感が出ることがあります。
特にASMRやバイノーラル音声では、声がない時間にも、そこに人がいる空気感が残っていることが大切です。
そのため、Hz Productionではフロアノイズをただ低減するだけでなく、必要に応じて整えます。
ノイズが大きく目立つ部分は低減します。
反対に、完全な無音になってしまった部分には、自然なフロアノイズを少しだけ足す場合があります。
こうすることで、ノイズがある部分とない部分の差がなめらかになり、音の凸凹が目立ちにくくなります。
これは、ノイズを増やすための処理ではありません。
作品全体の空気感をそろえ、声の間や余韻を自然に聴かせるための下ごしらえです。
効果音やフォーリーを入れやすい素材に整える
ボイス下ごしらえプランの目的は、声をきれいにすることだけではありません。
本格的な編集に入る前に、声の音量感やダイナミックレンジを整えておくことで、効果音、環境音、フォーリーを入れる際のバランスが取りやすくなります。
声の音量が小さすぎると、効果音を入れたときに声が埋もれやすくなります。
反対に、声の音量が大きすぎると、効果音や空間演出を入れる余地が少なくなります。
また、場面ごとに声の大きさが大きく違いすぎると、作品全体の聞こえ方が不安定になります。
下ごしらえの段階で音量感を整えておくことで、その後の編集作業がしやすくなります。
結果として、極端に全体の音量が大きい、または小さいといった不具合を減らしやすくなります。
サークル様が公開する作品の品質感を、土台から安定させるための工程です。
ボイス下ごしらえプランで行うこと
ボイス下ごしらえプランでは、収録されたボイス音源を、作品制作に使いやすい状態へ整えます。
主な作業内容は、音量感の調整、ダイナミックレンジの調整、不要な低域ノイズの整理、フロアノイズの調整、聞きやすさを損なわない範囲での整音です。
大切にしているのは、声の魅力を残すことです。
吐息。
ささやき。
距離感。
耳元感。
こうした要素は、処理を強くかけすぎると薄くなってしまうことがあります。
だからこそ、ボイス下ごしらえプランでは「きれいにしすぎない整音」を大切にしています。
声の質感を残しながら、後工程で扱いやすい状態に整える。
それが、このプランの役割です。
こんな方におすすめです
・収録音声の音量が小さく、公開前に整えたい方。
・バイノーラル音声の素材を、本編集前に扱いやすくしたい方。
・防音室で録ったのに、低い振動音や環境ノイズが気になる方。
・EQで処理してみたものの、声や吐息の魅力まで薄くなってしまった方。
・単純に音量を上げたら、音が割れてしまった方。
・フロアノイズの差が気になり、無音部分や声の間が不自然に聴こえる方。
・効果音を入れる前に、声の土台を整えておきたい方。
・作品全体の音量感を安定させたいサークル様。
そういった方に向けたプランです。
クレジット表記は不要です
ボイス下ごしらえプランは、原則としてクレジット表記なしでご利用いただけます。
作品の表側に名前を出したくない場合でも、ご依頼いただきやすい内容にしています。
サークル様、声優様、制作会社様など、用途に合わせてご利用ください。
注意点
音割れしている音声を完全に元通りにすることはできません。
また、声よりもノイズの方が大きい音源や、録音状態が大きく崩れている音源は、改善できる範囲に限界があります。
過度に処理をかけると、声の自然さや吐息の質感が失われる場合もあります。
そのため、事前に音源の状態を確認したうえで、対応可能な範囲をご案内します。
声の土台を整えることで、作品は作りやすくなります
音声作品の品質は、派手な効果音や演出だけで決まるものではありません。
その前段階にある、声の状態がとても重要です。
音量を整える。
ダイナミックレンジを調整する。
不要な低域ノイズを抑える。
フロアノイズの凸凹をならす。
そのうえで、声の気持ちよさは残す。
ボイス下ごしらえプランは、本格的な編集や効果音制作に入る前の土台作りを行うサービスです。
収録音声を扱いやすい状態に整えることで、後工程の作業がしやすくなり、作品全体の品質感も安定しやすくなります。
収録音声の状態に不安がある方は、お気軽にご相談ください。